短期・長期の海外滞在で効果的に英語力を伸ばすためにできること

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「英語力を伸ばしたかったら海外に行きなさい」という言葉をよく耳にします。

それは、海外は英語を使わざるを得ない環境であるため自然と英語が上達するという理由から言われているのでしょう。

当たり前のことですが、海外にいるのに日本語ばっかり使っていたら英語力が伸びるわけがありません。

しかし、事前に勉強もせずにただ海外に行って英語を使うだけで初級者が上級者になるのは難しいです。

私は海外在住15年目になりますが、初めて海外に出発する前には「英語圏の外国に住んでいる日本人はみんな英語がペラペラなんだろうな」と思ってました。

しかし、それは間違った認識でした。

海外に長年住んでいるのに日常英会話もままならない人がたくさんいるのです。

それは、海外で生活するだけで英語上級者になるための英語の知識がつくわけではないためです。

この記事では、海外に住んでただ英語を使うだけでは英語上級者になれるわけではない理由と、短期・長期の海外滞在で効果的に英語力を伸ばすために出来ることを私の体験を含めてお話しします。

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海外長期在住でも英語上級者とは限らない

冒頭でもお話ししましたが、私は海外に住み始めて15年目になります。

職場と家での会話は99%英語で、日本語に触れるのは日本人の友人・家族と話したり、ブログを書いている時や日本人の記事を読んだり動画を見たりしている時くらい。

今でこそ英語を使って仕事ができるレベルになりましたが、正直言って今でも分からない単語・文法・フレーズにたびたび出くわします。

現在の住まいであるニュージーランドに引っ越す前はオーストラリアに住んでいて、今まで日本から移住してきた人達にたくさん会いました。

しかし、バイリンガルや十代の頃から海外に住んでいるという人以外で「この人の英語すごい!」と思う人に会ったのは数えるほどです。

もし海外に行って英語を使うだけで英語力が伸びるのであれば、ほとんどの海外在住者は今頃英語上級者になっているでしょう。

しかし、英語上級者になるために必要な勉強が不足している場合、英語を使うだけで上級レベルまで伸ばすには限界があります。

そのため、長期海外在住者でも中級英語止まりという方が多いのが現実なのです。

英語の上級者とは?

英語の上級者になるために必要な勉強のお話をする前に、英語上級者とはどれほど英語が話せる人か考えてみましょう。

あなたが考える「英語上級者」とは具体的にどんな人でしょうか?

私が考える、英語上級者が英語を使ってできることを例に挙げてみました。

  • 自分の言いたいことを流暢に話す
  • 自分の言いたいことを何でも言えるほどの語彙力がある
  • 複雑な内容でも相手の言っていることを聞き取れる
  • 学問的な文章を使ってレポートやエッセイを書く
  • 新聞や小説などを読んで理解する

英語力の上級者になるために必要な勉強は?

では、上記で挙げたことができるようになるにはどういった英語の勉強が必要でしょうか?

下に挙げた3つは、英語のリーディング・リスニング・ライティング・スピーキングのどれにとっても本当に大事だと私は考えます。

  • 語彙力
  • 文法
  • フレーズ(ことわざや慣用句を含む)

これらは英語の文章を構成する大事なパーツです。

世の中には「文法は必要ない」「英単語○○○語だけで英語は話せる」という謳い文句の英語勉強法や本が数多くあります。

しかし、文法・語彙力を重視しない勉強法に私は賛成しません。

教養のある英語のネイティブスピーカーはきちんとした文法を使いますし、語彙力もとても高いのです。

丸暗記のフレーズではなく、自分の言いたいことを文章にして相手に伝えるためには英作文のルールである文法なしでは正しい英文は作れません。

そのため、上級英語を目指すのであれば語彙力・文法・フレーズの習得は必要不可欠です。

そして、これらを身に付けるためにはたくさんのインプットが必要となります。

海外でネイティブスピーカーとの会話の中から語彙力・文法・フレーズを身に付けることが不可能なわけではないですが、効率が良いとは言えません。

それどころか、暗記や参考書を使った学習などの地道な勉強の方がよっぽど効率よく習得できます。

海外留学・ワーキングホリデーで英語力を効果的に伸ばす方法

これまで、現地で英語を使うだけでは英語力を上級レベルまで伸ばすのは難しいという話をしてきました。

海外に短期から長期で行くとしたらワーキングホリデー(ワーホリ)・語学留学または、大学・専門学校への留学があります。

では、短期・長期の海外生活を効果的に使って英語力を伸ばすにはどうしたらいいかについてお話しします。

英語の上達を目的としてワーホリに行く場合に必要な英語力に関しては下の記事もぜひ参考にしてください!

これからワーキングホリデーで英語圏の国に行くために英語を勉強しているけども「いったいどれくらいの英語力が必要なのだろう?」 そう考えている方のために今回の記事を書きました。 私の初めての海外体験は、21歳の時のワーキング...

日本でたくさんインプットをしてから出発する

海外生活を効果的に使って英語力を伸ばすのに大切なのは、英語の基礎をどれだけ身につけた状態で海外生活を始められるかです。

英語力を上げるために必要な単語・文法・フレーズなどの暗記や勉強は日本でもできますよね。

膨大な量の単語・文法・フレーズを暗記し、使えるレベルまで習得するには集中して勉強できる環境が必要です。

しかし、海外でシェアメイト(フラットメイト)と一緒に住むことになると、住んでいる家は集中して勉強できる環境でない場合が多いです。

リビングでガンガン音楽かけてみんながパーティーを楽しんでいる中で勉強なんてできないですよね。

そんな集中しづらい環境でわざわざ勉強するなんて、せっかくの貴重な海外生活の時間がもったいない!

それよりも、日本でできることは日本でして、海外での空いている時間は日本ではできない体験をした方が有意義です。

現地は日本で勉強したこと・インプットしたことをアウトプットする場だと考え、実践の英会話をたくさんしていきましょう!

海外生活で英語力を大きく向上させられるかどうか、そのスタートはすでに日本にいる間に始まっているのです。

現地の人とたくさん話す

海外では日本の普段の生活で触れることのない生の英語に触れることができます。

そのため、現地では参考書や英会話スクールでは学べないことを学習できるのです。

例をあげてみますと。。。

  • 単語・フレーズのニュアンスや使うシチュエーションを学ぶ
  • フレーズを使う時の声のトーン(口調や言い方のこと)を学ぶ
  • 発音を矯正する
  • ネイティブスピーカーの発音・話すスピードに慣れる
  • 外国人と会話することに慣れる

私の経験を含めながら、一つずつお話ししていきますね。

単語・フレーズのニュアンスや使うシチュエーション

英語の単語・フレーズは参考書から学ぶことができますが、ニュアンスやそれらが使われるシチュエーションを理解するにはリアルな状況から学ぶ必要があります。

たとえば、”Gorgeous”(ゴージャス)という単語。

日本でもよく「豪華な」という意味で使われていますし、私もネイティブスピーカーはそういう意味で使うのだろうなと思っていました。

しかし、こちらでこの単語をよく耳にするのは赤ちゃんに対して「とてもかわいらしい」と褒める時などに使われます。

このように、英語にはシチュエーションによって違う意味で使われる単語がたくさんあるのです。

フレーズを使う時の声のトーン

また、フレーズを使う時の声のトーンや発音なども英語のネイティブスピーカーとの会話から学ぶことができます。

日本の英会話教室やオンライン英会話スクールでもネイティブスピーカーと会話することは可能ですが、現地で聞ける生の会話は感情が入っている本物。

たとえば、”You are so kind”という英文があります。

日本語訳は「あなたはとても親切です」という意味ですね。

しかし、声のトーンを変えることで「あなたは全然親切ではない」というような皮肉を含めたり、少しからかう感じで言う事もできます。

つまり、言い方次第で自分の意図しない意味となってしまうこともあるので、正しい文章を正しいトーンで使うには実際の会話から覚えていく必要があります。

発音を矯正する

私は、海外でネイティブスピーカーと話していて自分の発音が正しくないと気づくことがたくさんありました。

よくあったのが、英単語の意味は分かっているけどもアクセントをつける場所が違うとか、アルファベットの綴り通りに発音する単語でないのに発音を間違って覚えていたという事です。

たとえば、”Subtle”という単語。

正しくはカタカナ表記で「サトル」と発音するのですが、私は間違えに気付くまで「サブトル」と発音するのだと思っていました。

こういう間違いは誰かに指摘されたり、他の人の英語を聞かないとなかなか気づかないものです。

ネイティブスピーカーの発音・話すスピードに慣れる

英会話スクールの先生や英会話教材の録音会話では、はっきりしたときれいな英語が使われています。

しかし、実際のネイティブスピーカーとの会話は早口だったり、ごもごも話したりで聞き取りづらい場合が多いです。

また、現地ではアクセントの違いや年代による使う言葉の違いなどにより色々な英語に触れることができます。

国際的な環境で英語を使いたいと考えている人には、様々なアクセントや言い回しを理解できることも重要なスキルの一つです。

外国人と会話することに慣れる

英語に自信がないと、日本語がわからない人と話すということ自体に身構えてしまいますよね。

私の場合、アジア人だと話しやすいのですがオーストラリア人やニュージーランド人となると身構えてしまい、なかなかリラックスして会話ができませんでした。

昔はオーストラリア人とデートすると考えただけでも数日前から緊張して、1日が終わってどっぷりと疲れたことを覚えています。

しかし、だんだんとオーストラリア人やニュージーランド人と英語で話す機会が多くなったことで緊張することがあまりなくなったのです。

このように、現地で英語のネイティブスピーカーと話すと日本ではなかなか習得できない色々なことを習う事ができます。

もし、現地の知り合いがあまりいないのであればボランティア活動や習い事をするといいです。

日本語ばかり話していたら海外に来た意味がないですし、英語力が伸びなくても自業自得。

1年間のワーホリや語学留学から帰国したけど英語はあまり伸びなかったという事がないように、現地の人達とたくさん会話をしましょう!

まとめ

  • 海外に行って英語を使うだけでは英語上級者になるのは難しい。
  • 英語上級者になるには単語・文法・フレーズのインプットが不可欠。
  • 単語・文法・フレーズのインプットはできるだけ日本で済ませる。
  • 現地では参考書では習得できないことを習うために現地の人とたくさん英語で話す。

以上、海外に行って英語を使うだけでは必ずしも英語が上達しないという理由と、短期・長期の海外滞在で効果的に英語力を伸ばす方法についてお話ししました。

ご質問やご不明な点はお気軽にお問い合わせ下さい!

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