ブログ主の私は、現在オーストラリア・ニュージーランド在住歴14目年です。
初めて海外に渡ったのはオーストラリアのケアンズで、ワーキングホリデーとして行きました。
当時20代前半ということもありますが、日本にいたころの私はとても活動的でした。
また、友達も多く、人前で話したり、イベントの企画や司会など自ら進んで行うような性格でした。
現在の海外で生活している私はとても大人しく、あまり友達とも交流しない生活です。
ニュージーランドの職場の人達は、今の私から日本にいた頃のような私は想像できないと思います。
しかし、私は、それは”自分らしくない”という事ではないと思っています。
今回の記事は、海外生活エッセイとして”海外で自分らしく生きるという事”についてお話ししたいと思います。
海外で自分らしく生きるという事
日本で生まれ育った人が海外で生活するという事は、ほとんどの人が日本語以外の言語を使って生活されているかと思います。
私も北海道で生まれ、日本語を母国語として育ちました。
現在のニュージーランドの生活では、ほぼ100%英語環境の職場で働き、日本人の知り合いや友達と話すとき以外は英語を使って生活しています。
異なる言語を使う時は脳の異なる部分を使う
ちょっと古いですが、苫米地英人さんの著書に、”英語は逆から学べ!”という本があります。
この本は、脳科学に基づいた外国語勉強法について詳しく書かれた本です。
この本には、母国語以外の言語を学習する場合は母国語を使用するときと別の部分の脳が使われる、とあります。
また、以下のようには書かれています。
実際に、バイリンガルの人は、英語をしゃべっているときと日本語をしゃべっているときとでは性格が違うのは良く知られていることです。
私はこの部分を読んで、やっぱりか、と思いました。
自分でも英語を話している時と日本語を話している時に性格が少し違うのに気が付いていたので、この本を読んでしっくりときました。
バイリンガルの人達は2つの言語を、それぞれの言語のネイティブスピーカーと同じように使用することができます。
つまり、語学力だけが使用する言語の違いによる性格の違いを生んでいるわけではないという事になります。
また、言語を学ぶ際はその言語に伴う文化を影響を受けるため、使用する言語によって性格の差が生じるのではないかと思います。
苫米地英人さんの英語は逆から学べ!に興味がある方は是非読んでみてください。
”自分らしく”とはどういうことか?
母国語以外の言語を話す時は脳の違う部分を使っているので性格が違う事がある。
このことを踏まえ、”海外で自分らしく生きる”というのはどういう事なのでしょうか?
まず、”自分らしい”とはどういうことなのでしょう?
”自分らしい”という事は、自分の感じたように物事を感じ、偽らずに自分の表現したいように物事を素直に表現する。
といった感じでしょうか?
では、改めて”海外で自分らしく生きる”とはどういう事なのでしょうか?
日本で暮らしていた時の自分のように生きることが自分らしい生き方なのでしょうか?
では、海外で外国語を話している時の自分は自分でないのでしょうか?
私は、日本にいた時の自分とニュージーランドで英語を使って生活している自分、どちらも自分だと思っています。
つまり、日本語を話している時の自分と英語を話している時の自分は違うけども、どちらも自分らしいという事です。
以前は、日本語だったらこんなこと簡単に出来るのに・・・と悩みましたし、
英語でうまく物事を表現できないため、(日本語を使う)自分らしくいることができないと思い苛立つ事もありました。
しかし、今はそんな風に思う自分も自分なのだと思うようにしています。
海外で母国語以外の言語を使って生活するという事は、日本語を使っている時の人格を抑えていることになるので心にすごく負担がかかっています。
特に向上心が高く、完ぺきを目指そうする人はうまく話せない事にフラストレーションを感じやすいかもしれません。
しかし、英語でうまく思ったことを表現できない、発音が上手くいかないという事はあなたの人格を否定するものではありません。
”海外で自分らしく生きる”という事は、日本語を話す時の自分、外国語を話す自分の性格を両方とも認めてうまく付き合っていくという事なのではないかと思います。
もちろん、日本語を話す自分と外国語を話す自分の性格を同じにするという事は不可能ではないです。
しかし、簡単ではないですし、違って当たり前なのです。同じでなくていいのです。
最後に
言いたいことが上手く伝わったかはわかりませんが、同じように言語の壁で悩む方々の心の重荷を下ろせたらと思います。
向上心は悪いことではないですが、その気持ちを持っているだけでもあなたはすでに頑張っています。
たまには、その頑張っている自分を認めて休ませてあげましょう。
それでは。